日本人の美意識が生んだ究極の赤 「日本茜」は 奈良時代から受け継がれ、正倉院の宝飾品にも使われた位の高いトラディショナルカラー。 この色は、数年かけて大地の養分を吸収した根からしか得られない特別なものです。その希少性と美しい色合いは、日本人の美意識に根付く、美の到達点もあります。
革のダイヤモンドと伝統色の邂逅 革の珠宝と呼ばれるクロコダイル革(ワニ革)に、日本の伝統色である茜染めを。これは経歴20年の革職人の新たな挑戦です。独特の鱗パターンに染色を何度も試み、理想の色と質感を追求する。砂金を救うような手仕事の中で、ついに降りてきた美しさに出会いました。
時が育つ、あなただけの物語
このペンは、使い込むほどに深みのある色合いと、手に優しい質感を持っています。高級品としての価値以上に、時とともに育つ「物語のある一本」としての特別さがあります。
利用シーン
ビジネスでの場で
クロコダイルの質感と茜染めの気品ある赤が、さりげなくセンスと品格を演出します。 「日本茜」という伝統染料の話題から、会話のきっかけも生まれます。普段使いのペンをワンランク上げることで、襟元が正され、仕事への姿勢が自信へと変わっていきます。
書斎での愛用の一本として
手に馴もむ確かな存在感がアイデアや思考を考えたくなる気持ちにさせてくれます。 日々のメモから大切な記録まで、どんなシーンにも特別な意味を与えてくれます。
今までもこれからも。豊かな時間づくりに寄り添ってくれる存在となるでしょう。
大切な書類を書くための1本として
例えば、婚姻届のような人生の節目、その一文字一文字に、特別な意味を持たせる瞬間を刻みます。これからの未来を約束するしっかりとした意志を込められるボールペンです。
日本茜とは
日本茜は、古来より「万葉集」にも詠まれ、正倉院宝物にも使用された貴重な赤色染料です。その歴史は遥か奈良時代にまで遡り、皇族や貴族たちの装束を彩った気品ある赤色は、時代を超えて日本人の美意識に深く根付いています。
茜草(あかねぐさ)の根から抽出される染料は、太古の大地のミネラルを吸収して育まれ、独特の赤色を生み出します。一本の茜草から取れる染料はごくわずか。その貴重さゆえに「日本茜色」は特別な色として珍重されてきました。
セイヨウアカネとインドアカネは染料植物として栽培されており、染料店に行けば普通に手に入れられます。しかしなかなか流通していない「日本茜」は、手に入れるのが困難といわれています。今回使用する日本茜は京都美山の一般社団法人日本茜伝承プロジェクト様が懸命に手入れをされている畑から収穫されたものを使用しています。
クロコダイルについて
クロコと呼ぶことのできるワニ革はラージクロコ、スモールクロコ、ナイルクロコ、シャムクロコの4種類のみになります。今回はシャムクロコを使用します。
クロコのほとんどが養殖されており、革は高級レザーとして流通し、肉は現地の貴重なタンパク源となっております。
ワニ革の流通量の約80%はスイスの高級時計の革ベルトに使用されていたことから、高級感があり、耐久性に優れた革となっております。
クロコダイルレザーの持つ独特の表情を活かしながら、
伝統的な日本茜での染色を何度も試み、理想の色合いと質感を追求してきました。
革の表情を活かした手作業での裁断
作り手としても、クロコの注文時には貴重な素材と美しい凹凸パターンに対峙するため革包丁を研ぎ清め、鋭い感覚で仕事に向きあいます。どんなに非効率でもすべての行程を職人の手作りにこだわっております。
私の革包丁は、20年前の修業時代から一緒にできた大切なパートナーです。刃は何度も研ぎ直され、柄は手の脂で艶を保ち、使い手の歴史を静かに物語っています。
この革包丁がなければ、今回の茜染めクロコダイルペンも生まれることはありませんでした。 革の表情を読み、適切な厚さに漉き、丁寧に裁断する。重厚な手作業には欠かせないパートナーです。。
一針一針熟練の革職人が丁寧に縫い上げます。
今回使用するクロコの部位
革には命が吹き込まれています。天然の材料を無駄なく使うという革への敬愛を示すべく、弊社の方針により上記の3か所の部位を使用することにしております。部位によってそれぞれ革の表情が違います。
頭部は、クロコが細かく流れるような秀麗なパターン。腹部は規則性のある見目麗しい端正さ。尾部はワニの生命力を象徴する深く大きいクロコデザイン。いずれの部位もワニ革の持つ華麗な魅力があります。またお好みもありますので部位指定ができるオプションもご用意しました。
画像上に見える白い小さな点は傷になります。ワニは行動上、腹部を這って生活するため、ワニが生きて生活している以上、革には若干の小傷が発生します。ワニが懸命に生きた証でもありますので、ご了承くださいませ。(目立つような大きな傷は選別してはじいております)基本、小傷は染色過程で大量の水分を含ませるため、革が膨張し傷が見えなくなります。傷部分を見失わないように先に着色しております。
目指しているものは単なる筆記具ではなく
時を重ねるごとに愛着が増す「物語のある一本」を創り出すことを目指しています。
日本茜で染め上げられたクロコダイルレザーは、使うほどに手に馴染み、
独特の艶と風合いを増していきます。
上画像は未使用のもの(画面左)3か月使用したもの(画面右)になります。
柔らかく手になじみ、深い色味が加わりクロコの模様がより深く、克明に浮かび上がります。
仕様につきまして
ボールペン
ペンの送り出しはペンの革と樹脂部分を回していただくツイスト式です。
重量感がありその重みで滑らかに書くことができます。
【素材】 ワニ革、真鍮金メッキ、プラスチック
【サイズ】 長さ約133㎜(芯格納時)同軸直径約13㎜、重量40g
【対応リフィル】 G2規格(パーカー、シュミット、ジェットストリームなど)
【桐箱サイズ】 181㎜×65㎜×34㎜
リフィルにつきまして
リフィルは多くのメーカーG2規格が使えます。G2規格は”パーカータイプ” とも呼ばれ海外をはじめいろいろなメーカーで生産されております。あなたの手になじむお気に入りのリフィルを選べることで、末永くご愛用いただける一本となります。
シャーペン
芯の送り出しはシャーペントップのノック式
重量感があり力を入れずに書くことができます。
素材 ワニ革、真鍮金メッキ、プラスチック
サイズ 長さ約144㎜、同軸直径約13㎜、重量37g
対応替え芯の太さ 0.5㎜
桐箱サイズ 181㎜×65㎜×34㎜
西陣織ペンケース
同じ染液で絹糸を染め西陣織の織元アート裕が織り上げた生地で作った1本用ペンケースになります。自然の染料を利用しての染色になりますので同じ色とは二度と出会えません。
素材 表 絹(西陣織)、裏地ナイロン、スポンジ
サイズ 約145㎜×30㎜
染め上がったばかりの絹糸です。
茜が黄金のように輝いていました。
修理・アフターケア
まずはお気軽にお問合せ下さい。
革の染色、裁断、縫製、組み上げとすべての工程を一貫して自社で製作していますので、お困りの際はお力になれます。
金具の交換はもちろん、革の破れ、糸ほつれなども、できる限りご要望にお応えしながら修理いたします。(有償修理、無償修理がございます)
注意点といたしまして
天然素材、天然染料を使用しております。洋服や鞄などに色移りする場合がございますのでご注意ください。
茜染クロコは直射日光に長時間さらすと色あせする可能性があります。また摩擦や引っ張りにより色落ちすることがあります。取り扱いにはご注意ください。
私たちペンモードについて
2015年に株式会社ネーカーズのボールペンブランドとして発足。百貨店でのイベント販売やコラボ商品などを展開。靴職人である三上良弘の革巻きボールペンを中心に日本の様々な分野で活躍している職人と協力し、その技術を活かした特徴のあるボールペンの製造販売を行っております。
大切な方への贈り物として、また、自分への特別なご褒美として。
このペンが、これからの様々のシーンで皆様の人生に新しい物語を加えることができれば、これ以上の喜びはありません。
前回のマクアケプロジェクトの「使い重ねる、人生の相棒。美しいブルーに心奪われる、一生物の藍染クロコボールペン」では、目標金額の608%を達成し、多くのお客様からご好評をいただきました。
お客様の声: 仕事で使用しております。デスクに置いても絵になり気に入っております。部下がここぞという書類を持ってきたときのサイン用に使っています。
製作スケジュール
– 2025年1月末:プロジェクト終了
– 2025年2月:材料調達開始
– 2025年2月:染色工程開始
– 2025年3月:製作工程
– 2025年3月:検品・発送準備
– 2025年3月以降:順次発送開始
天然素材を使用するため、調達に時間がかかる可能性があります。
特に日本茜は収穫量に左右されるため、余裕を持った調達計画を立てています。
最後に
日本の伝統、歴史と職人技が結実した至高の一本。
それは、脈々と紡がれる深い歴史と今を繋ぐ物語の始まりです。
このプロジェクトにご賛同いただくことで、
あなたも日本の伝統を守り育てる物語の一員となっていただけます。
ぜひ、私たちと共に新しい物語を紡いでいきませんか。
日本茜の美しさが多くの方に伝わりますように